メンバーズBlog - 【10】極上の一杯のために>南アルプス物語
【10】極上の一杯のために>南アルプス物語
シトシト雨が降り始めた。
天気予報通りか。
このまま降り続くのか?と思いカッパを着たら晴れてきた。
どーゆーこと?
自称“晴れ男”のI藤さんのパワーらしいわ。
“晴れ男”からもらった青梅と青空のコラボを味わいつつ
カッパを脱いで先を急ぐ。
ミストのような雨がほてった体を気持ちよく冷やしてくれた。
■ 14:45 高嶺山 着
全体的に薄いガスが流れていて雲も低くて雷雲の発生しそうな環境ではない
でも、何があるか分からんし、雨がドカっと降る前に樹林帯に入りたい。
傾斜のゆるい上部のゴーロはハイマツがひろがり、
雷鳥が食い散らかしたハイマツの実が山積みになっていた。
まだ目の前の山に登らなきゃいけない、辛抱や!と思ってガッツを入れなおしたら
見覚えのある白鳳峠に辿りついた。
『やったー!これで、あとは下りだけや!めっちゃウレシイやん』
白鳳峠から下はキツイ傾斜のゴーロ
リズムよくトントントンと駆け下りる。
ウチはクダリスト
※クダリストとは下山が得意な山屋さんのこと。多分、絶対、造語
ストックの使い方もすっかり板について、なくてはならない相棒となった。
ストックのおかげでバランスに安定感が増し、転倒防止に踏ん張らなくてもよくなった。
今までは『ストックなんか邪魔!荷物になる』って豪語してたのが
一気に推奨派に寝返った。
しらびその樹林帯に入ると濡れた梯子や橋を渡り、ガツガツと降りる
『早月尾根の日帰りピストンのほうがラクだった』とRちゃん
確かに、それぐらい厳しいルートや
何て言っても整備の具合が違うし、急登部分の距離も違うように思えた。
ただ、ウチは『地蔵岳のほうがラク』やと思った。
『あの時は自分のペースで下りられない&時間疲労&精神的荷物が重かったからねー』
沢の音は早くから聞こえども、なかなか下山口には到達しない。
『もう、水を飲むのは控えよう』とビールの美味さアップをもくろむI藤サン
『ビール!ビール!生ビール』と、ウチも水分を控えた。
ほどなくして、アスファルトが目に入った。
『キタ━━(゜∀゜)━━!!!! 人里&人間のニオイ』
テンションUP↑UP↑スキップで登山口に到達&ハイタッチ
■ 17:40 広河原着
いの一番に小屋で生ビールを注文し
オベリスク登頂と無事下山を祝って
『カンパーーーーーーーイイ』
ゴキュゴキュ呑むといっきに酔いが回ってグルグル最高
■---------------------------------->続く【11】
【1】山探し
【2】まったくどーすんの?
【3】問題の大安売り
【4】天然ブリの開き
【5】鬼坂
【6】上々下々
【7】さぁ、どうする?
【8】頭で攀じれ!オベリスク
【9】登ったら下りる
【10】極上の一杯のために