メンバーズBlog - 【4】剱立山さんざん>だらだら
【4】剱立山さんざん>だらだら
夜が更けるほど風雨はひどくなりテントはワッサワッサと揺れる。
ペグの抜ける音
フライがベッチャリと張り付き水が滴る
嵐にも強いはずのMSRのテントやけど、大きい石でちゃんとループ固定してなかったもんやから
グワングワンと天井が明後日のほうに傾く
他人のテントが使ってる大きい石をちょいと拝借したいとこやけど
一歩でも外にでたらビッショ濡れやな。
テントの床が持ち上げられるたびに目を覚ましてはウトウトと眠りにつくのを
繰り返しているうちに朝がきたが暴風雨は鳴り止まない。
少し治まってくると周りのテントから人が出てきて活動する声がする。
この人たちは、今日どうするんやろ?
空気穴から外を見るとあたり一面真っ白けの中
濡れたテントを朝発ちするパーティも居れば食事をつくってる人もいる。
でも、時折吹き付ける突風に「ギャーーーーーっ!どうしよーーー」
どうやら、鍋をひっくり返したみたい( ̄∀ ̄)
ウチらは朝6時までに風雨が止まなかった時点で諦めモードで
予備案の剱御前を登って雷鳥沢に下りることに決めた。
悲しいけど、シトシト雨ならまだしも、この風はアカン
約3時間の行程やからガッツリとハラペコになったお腹を満たす。
ああ、復活の朝!
ミョウガと水ナスのシジミ味噌汁がめっちゃ美味い
水ナスに塩とチッチとつけて生のまま食べるのも大好き
朝から一杯呑んでる人もおるし( ̄▽ ̄;)
昨日、呑まれへんかったウチも呑んだけどな。
小雨になったタイミングを見計らってトイレに駆け込む。
トイレは雪渓の向こうやから慎重に渡る。
だって、たいがいガマンしてるから、すっころんで漏らしたくないもんな。
雪渓を通過中、下から登ってきたお兄さんに「剱御前小屋ってこっち方面ですか?」とブルーな顔で聞かれた。
剱沢から御前小屋って上を見上げながら登れば勝手にたどり着くんやけど、
この日の視界は数十メートル
50メートルほど先のトレイだって印がついてないと危うい状態や。
今日は朝から回復して源次郎に向かう予定やったのに、ウチの予想が外れ、
思いのほか風雨がいつまでも残る。
誰がどう考えても、こんな日に別山尾根の一般ルートからでさえも剱岳に登ろうなんて気にはなれない。
ホゲーっとしているうちにウツラウツラと寝てしまい気がついたら昼前。
雨がすっかりあがったのも昼前
やれやれ┐( ̄ヘ ̄)┌
穴グラに潜んでいた動物のように、のっそりとに外へ出てみた。
落ち合う予定だった仲間を探してみるが、見当たらない。
ドコモすら電波の届かない剱沢や
帰ったか、移動したか、しゃーないわな。
剱御前に登るのもあきらめ、雷鳥ヒュッテの温泉&生ビールを楽しみに
わざわざテントをたたんで移動する。
剱沢雪渓はまだまだめっちゃ雪が多い。
向かい風はまだまだ強いし、たった二時間ぽっちの行程やからのんびり登る。
やっと青い空がみえた剱御前山方面
御前小屋でも休憩してたらフランスなんちゃらガイドって書いた上着を着たオニーサン発見
さぁ、あとは雷鳥坂をドンドコ下るだけ
三年ほど前にここを登り下りしたなぁ
夜になる直前に雷鳥がバッサバッサ飛んでたから、このあたりに住みかがあるのはわかってる
めっちゃ目を凝らして探してみるが、まったく見当たらんがな!
天気が悪いから雷鳥を“ウジャウジャ”みるつもりが二羽しかみてへん。
『ちっ』
『ん????』
『白い雷鳥が居る!』
食ったら美味そうや!
今夜は雷鳥鍋( ̄∀ ̄)
雷鳥がおらんから雪渓で作ってみた。
遠目でみるとなかなかのもんや!
■---------------------------------------------------------------------->続く【5】